『ロストワールドだ!』 アフリカ 〜 サントメ・プリンシペ共和国 〜
サントメ・プリンシペは、コンゴから西へ数百キロ離れた赤道直下の島国。
サントメ島とプリンシペ島からなる。
私はテレビの取材でこの島を訪れたのだが、この景色を見て思わず叫んでしまった。
「ロストワールドじゃないか?!」
ヤシの森の中を流れる清流。浜辺に打ち上げられた流木。そして、その向こうに聳え立つ不思議な岩山。
この岩山は「ピコ・グランデ」(英語にすれば、グレート・ピーク)と呼ばれ、海抜ゼロメートルから垂直に約600メートルの高さに立っている。
この写真を見せたところ、コンゴ隊のメンバーで、その後探検部の幹事長を務めた森山が魅せられた。
彼は、サントメに一人で下見に行き、岩の状況を調べてから、翌年、同じくコンゴ隊のメンバー(副隊長)でロッククライマーでもある高橋、それに若手の縣(あがた)の3人で、見事この岩山の世界初登頂に成功した。
わが早大探検部が具体的な成果を収めた稀なケースであり、まさに快挙である。